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働くみんなへ。現場がしんどいのは、努力が足りないからじゃない

2026年1月17日

取締役の阿部です。

まほろカンパニーも従業員の数が増え、現場を支え、マネジメントを担ってくれている職員が増えてきました。
そんな皆さんに送りたい一つの発想を書いてみます。

 

少し前に、アパレルのブランドを立ち上げ、急成長している経営者と話す機会がありました。

立ち上げ当初は、とにかく過酷だったそうです。

・毎日終電・・・
・土日は倉庫作業・・・
・不良品対応、在庫トラブル、納期遅延・・・
・クレーム対応で心が削られる日々・・・

彼らは、「クリエイティブでありたい」「服作りを楽しみたい」と願って起業したはずでした。
それがいつの間にか「大変な作業ばかり、ただ処理する毎日」になっていた。
「起業って、こんなにしんどいものなのか」と、経営陣もマネジメント層も現場の従業員も皆が我慢するようになっていったそうです。

その結果、組織には少しずつ歪みが出始めます。

・楽しそうに働いていたはずが常に疲弊している
・ミスが増えていく
・「とりあえず回す」という意識が広がる
・一番楽しいデザインなどの仕事が後回しになっていく
・そして、退職者が出る

そんな時、創業メンバーの一人が、ぽつりとこう言ったそうです。

「みんな本当によくやっているよね。ただ、みんな頑張りすぎじゃない?」

そこで初めて、その社長は業務のやり方を変えなければならないと気づいたそうです。

大変なこと自体は今後も続くが、「大変なやり方」こそが問題である

そこから彼らは、業務のやり方を一つずつ変えていきました。

・クレーム対応を「個人で抱える仕事」から「チームで共有する仕事」に
・トラブル対応をSlackで実況共有して可視化、孤立させない(皆で対応している雰囲気を作る)
・地味で面倒な作業こそ、ゲーム性を持たせる(ポイント制度として、高ポイント獲得者を表彰、景品を出す)
・「しんどさ」を我慢させず、改善ネタとしてSlackに蓄積する

業務量は変わりません。
でも、空気が軽くなった、会話が増えた、冗談が飛び交うようになった。

彼はこう言っていました。
「大変なことを楽しくやるのが、センスなんですよね。
辛い努力をしてた頃より、今の方がずっと成果が出てます」

この話を聞いたとき、
福祉の現場も似たような話をよく聞くなと感じました。

福祉職として現場経験を積み、
後輩ができ、
少しづつ責任ある仕事を任され、
部下をマネジメントするポジションとして、
「管理」「調整」「責任」を背負い始める

すると、こんな感覚が生まれてきます。

・現場の人手不足は解決しない
・想定外のことばかり起きるから事前に徹底した根回しをしないと
・自分が踏ん張らないと回らない
・大変なのは当たり前

そしていつの間にか、
大変な状態を、大変なまま維持する側になってしまう。

これは、真面目で責任感が強い人ほど陥りやすい罠な気がします。

まほろカンパニーは、急激な成長を遂げています。
事業が立ち上がり、利用者さんが増え、職員が増え、現場の数が増え、これまでにない業務が降ってきます。

正直に書きますが、
今、まほろカンパニーの現場には、
一部の人に負担が集中している状態があると認識しています。

・業務を一番分かっている人
・利用者や家族との関係性を一番持っている人
・トラブルが起きたとき、真っ先に動いてくれる人

そう、マネジメントを任せているあなた達です。
あなた達の存在があるから、
現場は今日も回っています。
本当にいつもありがとうございます。

・・・でも、これって「理想的な状態」でしょうか。

私は良く会議で言うと思います。
「あるべき姿はこれでいいっけ?」
「現場巻き込みましょう」

あるべき姿を調べたり考えたり、現場の方に説明して仕事を任せていくのって、
最初にすごい負荷がかかるんですよね。しかも育成中は必ずミスが出ます。
結果、自分がやった方が早い、間違いがない・・・

こうやって業務が特定の方に集中する状態が続いていきます
この、「属人化」は、
個人への「依存」であり、
個人の「消耗」であり、
個人にも組織にも「リスク」を残します。

大変さを「努力」で解決しようとしない

福祉業界において、現場をマネジメントする際に危険なのは、問題を「気合」や「献身」で乗り切ろうとすることです。

構造の問題を、個人の努力に押し付けている状態でも現場は一旦は回り続けます。
でも努力でカバーする構造は必ず限界を迎えます。

だから、早いうちに「気合」や「献身」を卒業して、仕組み化を急ぎたい。
一番頑張ってくれているあなたを守りたい。

前提ですが、大変なことは、今後もなくなりません。むしろ増えるでしょう。
でも、その大変なことをどう扱うかは選べる。

・一人で抱え込むのではなく、チーム皆で大変さを共有する
・業務を工夫する
・一人しか分からない業務は、必ず言語化しておく
・判断や調整は個人の独断ではなく、ルール化して、ルールが決めれるようにする

これはただの効率化ではなく、働くあなたと組織を守るための仕組み化です。
現場を守ってきたあなたが一人で抱え込まず、チームとして皆で熱を持って取り組む日々は楽しいはずです。

大変なことを、
どうすれば少しでも面白くできるか。
どうすれば「やらされ感」ではなく「やりたい事」に変えられるか。

ここに、
あなたのセンス、努力を生かしてほしいです。

まほろカンパニーは、
「東北で最も必要とされる福祉法人」というビジョンを掲げています。

それは、
職員が限界まで頑張り続ける法人ではありません。

「大変なことを、大変なままやらない」

この視点を持てるかどうかが、
これからの福祉マネジメントを分けていきます。

福祉を、一個人の犠牲の上に成り立つ辛い仕事にしてはなりません。
クリエイティブに、楽しく、
人の人生を豊かにする仕事にしたいです。

ベストな答えはすぐには見つからないでしょう。
放っておくと業務はすぐに属人化してしまうでしょう。

それでも一緒に考えていきましょう。