代表の阿部です。
今回はなぜ障がい者グループホームの運営を始めたかをお話ししたいと思います。
障がい者グループホームのコンセプトを
【我が子を住まわせたいまほろば】にしていることからも明らかではありますが、
私たちの子どもは障がいを持って生まれました。
染色体異常であり、生まれてすぐに告知をされました。
合併症が複数あるため定期的に通院したり、生後半年ほどから療育に通ったり
入れる保育園を探し回ったりと慌ただしい日々を過ごしてきました。
そんななか、子が生まれてから漠然と
「私たちがいきなり死んだらこの子はどうなるのだろう?」
という不安に駆られることが度々あります。
8050問題や親亡き後問題がいきなり自分事となりました。
一般的な意味での8050問題は「80代の高齢期の親が50代の引きこもりの子どもの面倒を見ること」ですが、
それとは別に、知的・発達障害のある人と家族の特性を背景とした8050問題については
社会資源(特に入所施設やグループホームなど)の不足も背景にあり、
高齢の親が知的・発達障害のある子どもと同居して世話をしている「老障介護」が懸念点です。
(長崎市手をつなぐ育成会HPより)
なお、8050問題は高齢化の進行から9060問題となってきたそうですね。
また、自分が亡くなった後「誰が我が子の生活を支えてくれるのか」。
これが障がいのある方の親が不安を抱えている「親なき後問題」です。
大学の研究グループの調査によると、知的障がいのある方の親の9割以上が子どもの老後に不安を抱えているそうです。
(東村山市社会福祉協議会HPより)
これらのような社会的な問題があると認識したうえで
自分の子どもたちが一番長くお世話になる可能性が高いであろう
そして社会に十分でなく、まだまだ必要になるであろう
障がい者グループホームの運営をすることを決意しました。
親がいなくなっても慣れ親しんだ住居や世話人さんがいれば
生きていけるのではないだろうかという期待を込めて。
私たちが考える、我が子にしてあげられる親亡き後問題の答えです。
本当は子を看取ってから自分も逝くことが人生の目標です。
ですがそれが叶わない可能性を考えて、
そして、周りの手助けを得ながらいつか自分が子離れできる日を夢見て。
私たちまほろカンパニーは
障がいをお持ちの方とそのご家族の味方でありたいと願っています。