当社は学生を信頼できる仲間として積極的に雇用しています。
私自身、学生時代は福祉関連のアルバイトで利用者さんと関わる中で自分の視野を広げていただいたと感じており、今の学生にも同じような環境を提供したいとの想いから学生アルバイトを積極的に受け入れています。また学生ならではの時代に適した感性や素朴な気付きに日々学ばせていただいており、相互に良い関係となっていると感じています。
今回は美容系の学生として忙しく勉学に励みながら、障がい者グループホームmahoroba連坊エリアで勤務してくれた穴津子さんに記事を書いていただきました。
執筆者紹介|穴津子愛美さん
・2024年3月末に専門学校を卒業し、新たなキャリアへと進むことになり、アルバイトも卒業。
・今回の記事では、障害者支援の現場で学んだことやエリアによる職場環境の違い、業界・会社への期待をまとめてくれています。
福祉の仕事に関心のある方、障害者グループホームでの働き方を知りたい方にとって、役立つ内容になっていますのでぜひご覧ください!
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私は今年の3月にヘアメイクの専門学校を卒業し、春から社会人になります。社会人といっても周りの方よりも少し遅いスタートを切ります。
初めに私の経歴についてお話します。高校卒業後、3年の春学期まで地元の看護大生をしていました。3年の夏休み前に病気を患い手術の為、1年間の休学をしました。私はもともとヘアメイクに関する仕事に就きたいと思っていましたが、親の期待に応えたい自分と葛藤し当時の私は看護師になる道を選択しました。休学期間で手術を終え、アルバイト生活をしている中、やはりヘアメイクで人を美しくする仕事がしたいと決心し、大学を中退し地元を離れ、現在の進路に至ります。
私が障がい者のアルバイトを知ったのは、大学2年生のときです。看護の勉強を活かしたアルバイトをしたいとネット求人で就労支援B型・グループホーム・放課後等デイサービスでの支援員の募集に興味本位で応募したのがきっかけです。
地元青森で2年、仙台で2年、計4年、軽度から重度のグループホームで身体・精神・知的障がい者様に関わらせていただきました。僻地と都会の障がい者支援施設を経験して思うことは2点です。職員の働きやすい環境づくり体制と利用者様1人1人に対するサポートの手厚さの違いです。地元青森で2ヶ所経験しましたが食事は平日2食、土日3食職員による手作りが基本です。献立も当日決めるので、まずは何を作るか冷蔵庫をみて考えるところから始まります。これだと支援員によって栄養のバランスに差が出たり、料理が比較的できる中年層や女性に限定され人手不足改善は難しいと思っていました。仙台に来てからも2ヶ所の施設を経験しましたが、どちらも宅食方式で記録もタブレット化が主流の為、誰でも抵抗なく仕事が始められる環境だと感じました。さらにグループホームmahorobaでは、サビ管や管理者、全職員と繋がれるグループチャットでの報連相制度があり、困った時に迅速に連絡が来る方式は今後どの施設にも取り入れてほしいシステムだと思います。
しかし、利用者と職員の距離が近く一人一人の利用者様に対して手厚いサポートを提供できたのは地元の施設であったと思います。共同スペースの掃除や食事準備など分担・協力して利用者同士で関わることが多く、それゆえに利用者間の争いももちろん多かったです。その度にご自身で解決策を見出せるサポートをし、利用者様が成長していく姿を見てきました。また、支援員自身も利用者様に提供したサービスが単なるお世話なのか自立の支援になっているのか常に考えさせられ、支援スキルの向上にも繋がりました。そして築き上げた信頼関係には特別なものがあると思います。
僻地と都会の施設を比べましたが、どっちがよくてどっちが悪いと伝えたいわけではありません。介護従事者は地域にとらわれない障がい者施設間の情報共有を活発に取り入れていく必要があり、利用者様がどこに住んでいても求めるニーズに応えられる体制を強化していくべきだと思います。
グループホームのアルバイトを経験し、学びの多い4年間でした。この仕事を通して出会えた障がい者様に心から感謝しています。ですが、現状僻地・都会に関わらず周囲は未だ障がい者に対しての認識不足、偏見や差別視が消えていないのも確かです。障害の有無に関わらず、1人1人が同じ目線で対等になる世の中を作るために我々支援員が障がいについて啓発普及することが重要であり、まほろカンパニーはその一役を担える会社であると信じています。
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